知らないと後悔する「持ち家」に関する離婚準備とは?

夫への不満が積もりに積もり、あることが決定打で56歳で熟年離婚

熟年離婚のイメージ

今回インタビューに答えていただいたのは、元夫に対する不満が積もりに積もり、あることがきっかけで熟年離婚をしたという離婚当時56歳の女性です。

「あること」とは何でしょうか・・・?
結婚生活の状況や離婚の決め手になった出来事について詳しくご説明いただきました。

当サイトでは、離婚経験者の方にアンケート形式で離婚の体験についてお答えいただいています。
似たような境遇にあるという方は、ぜひ参考にしてみてください。

離婚時の状況
  • 結婚生活32年の末に離婚(うち、別居期間6年)
  • 年齢:56歳
  • 職業:内職
  • 相手の年齢:59歳
  • 相手の職業:会社員
  • 子供:長女30歳、長男29歳
目次

元旦那様との出会いと結婚に至った経緯を教えてください

出逢いは、18歳の時の短期留学先の海外(カナダのバンクーバー)でした。

帰国後に友だちも含めて再会する機会があり、何回か会ううちに付き合うようになりました。
どこに惹かれたのかはよく覚えていませんが、お互いお酒が好きで意気投合していたように思います。
楽しく飲み歩いていました。

私が22歳の時に私の父親が突然余命宣告を受け(胃がんでした)、彼に話したところ、父を安心させるために結婚しようと言われ、この人ならば一生つきあっていけると思い、結婚を決めました。

私の両親はとても厳しい人だったので、彼のことも内緒にしていましたが、彼が父の入院先にお見舞いに行くことでカミングアウトし、父が彼のことを気に入ってくれたことが、そのまま迷うことなく結婚する道につながったと思います。

父は余命宣告どおり3か月で亡くなり、その一年後に結婚式をしました。

なぜ、離婚することになったのか、原因を教えてください

離婚を考えていたのは20年以上前からでした。

空気が読めない、人の気持ちがわからない、子育てにも協力的でない、収入が低い上にお金にだらしがない、趣味の車に関してだけ異常なほど神経質、私や子どもよりも自分の親兄弟を優先させる、などなど不満に溢れていました。

でも、私は古い考えの厳しい親に育てられたので、簡単に離婚することはいけないことだと考えていました。
離婚しても、丸ごと受け入れてくれるような実母でもなかったので、離婚したらひとりで子ども二人を育てねばならないことを考えたら、そう簡単には離婚に踏み切れませんでした。

子どものことを考え、子どもたちが無事に社会人になるまでは頑張ろうと思ってやっていました。
元夫の両親と同居生活が始まってからは、今振り返っても、よくあんなところで頑張れたもんだと、自分で自分をほめてあげたい気持ちです。

でも、離婚するということにものすごいパワーを使うこともわかっていたので、もしも歳を重ねていくうちに気持ちが穏やかに暮らせるようになるならば、回避もありかなとは考えていました。

そんな中、決定的にもう無理だと思ったことは、元夫が、私の言うことよりも自分の母親が言うことを信じて、私を信じなかったことです。
元夫の母親は精神状態が不安定気味の人で、被害妄想がひどい人でした。

私が女性の友人と旅行に行ったことをなぜか不倫していると妄想してしまい、実際私はそんなことは一度もないのですが、私が浮気しているという妄想を息子に話し、なぜかそれを息子の元夫は信じてしまうという、恐ろしくあり得ないことが起きました。

頭がおかしい親子と、これ以上一緒にいられない、そう思い別居しました。
未婚で子どもを産んだ娘のサポートをしていましたので、娘のアパートに一緒に住むことにして、元夫の両親が高齢で病気がちだったこともあり、年に数回は嫁の役割も続けていました。

いきなり離婚して、そのせいで病気が悪化したなど言われたくなかったので、別居の形をとりました。
しかし、孫に軽度の発達障害があることがわかり、私も娘もとても大変な思いをした時期があり、その時の祖父としての元夫の対応が、あまりにも悲しいものだったので、そこで離婚を決めました。

離婚を告げた時、元旦那様はどのような反応をしましたか?

元夫も被害妄想が強く、自分が先にひどい言動があったがゆえに相手からひどい仕打ちを受けることに対して、自分は何も悪いことをしてないのにひどいことをされた、と真剣に思ってしまうひとでした。

それなので離婚に関しても、自分が浮気したわけでもないし、悪い事を何もしてないのに離婚は納得できないと言われました。
細かく説明しても、理解する思考回路がないようで、自分が思いこんだことのみが真実で、人の話を受け入れる頭はなかったようです。

元夫と両親の名義で建てた二世帯住宅のローン返済に、私もフルタイムで働いて協力してきたので、当然の権利として財産分与をしてほしい旨話しましたが、財産分与を勝手に慰謝料だと思いこみ、そんなものを払う必要はないと、受け入れてもらえませんでした。

面倒なので、離婚届にハンコだけ押してもらえばいいやと思い、もめる前に離婚届にサインと印鑑だけもらいました。

離婚の協議はすぐにまとまりましたか? それとも、時間がかかり大変なものでしたか?

お金のことで争うのを子どもや孫に見せたくなかったので、とりあえず離婚することができればよしとしたので、一回会っただけで離婚は成立しました。

友人たちには、裁判しろとずいぶん言われましたが、もめたり争ったりしたくなかったので、訴訟をおこすことはしませんでした。
孫の事で大変だったので、そんなゆとりもありませんでした。

今後、娘と孫のサポートをしながら生きていくために財産分与をしてほしかったのですが、その想いも伝わらない悲しい人ですから、とにかく縁を切りたいと思いました。

本来なら、精神的にもかなり圧迫を受けていたし、慰謝料をもらってもいいとも思えますが、へんに関わるよりは、お金がなくても頑張っていく方が、気持ちよく暮らしていけそうだったからです。

「親権」や「養育費」についてはどのようになりましたか?

子どもは社会人でしたから、養育費や親権の問題はありませんでした。

離婚してよかったことを教えてください

とにかく、縁を切れたこと、それだけでとても健やかな清々しい気持ちです。

結婚期間中も、元夫は稼ぎの少ない人でしたので、ごく普通の生活を維持するために私もずっと働いてきたので、お金のない生活も慣れています。
元夫や、元夫の親兄弟に、もう会わないで済むと思うだけで、幸せな気持ちになります。

離婚して辛いと感じたことを教えてください

特に辛いということでもありませんが、やはり女だけの所帯というのは、少し不安な部分もあります。

それでも、母親は強いので、なにが起きても頑張れると思います。
孫の発達障害のことで、対応が手厚い地域に引越しをしましたが、女だけの世帯というのが信用度が薄いようで、賃貸の契約などが大変でした。

離婚して正解だと感じますか? それとも後悔の方が大きいですか?

もちろん大正解でした。

離婚せずに我慢を続けていたら、私の方が頭がおかしくなって病気になっていたと思います。
すっきり爽やかな気持ちになれたことが、一番よかったことで、今後の人生、残りの人生を清々しい気持ちで生きていけます。

現在は再婚していますか?

再婚していません。もちろん、結婚などもうしません。こりごりです。

離婚経験者として、現在、離婚を悩んでいる人に向けてアドバイスをお願いします

私の場合、熟年離婚になりますが、やはり老後の生活などを心配して、離婚したくても我慢している人も多いのではないでしょうか。

でも、自分の人生ですし、たった一度の人生なのですから、絶対に悔いのないようにしてほしいと思います。
高齢になって、二人で助け合いながら暮らしていらっしゃるご夫婦を見かけると、とても微笑ましく、あんな夫婦になりたかったなと思います。

でも、いろんな状況や事情がからみあい、そんな理想も実現不可能になれば、与えられた状況での自分の最適な道を考えるしかありません。
切り捨てるべきは思い切って切り捨て、楽になってほしいと思います。

人間関係の断捨離も必要です。
後悔ないようによく考えて、自分が幸せと思える人生を歩んでほしいと思います。

調査方法:アンケートサイトにて質問
調査日:2019年9月20日

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多くの夫婦がやっている「持ち家」に関する離婚準備

離婚後に後悔することの一つが、「持ち家」に関する離婚準備を怠ってしまうことです。
大きな後悔をする前に、離婚を切り出す前に学んでおきましょう。

熟年離婚のイメージ

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