「旦那と円満離婚するにはどうすればいいんだろう?」
「円満離婚したいけど、難しいのでは…?」
あなたは今、そんな風に思い悩んでいませんか?
円満離婚は決して無理なことではありません。ポイントや注意点をしっかり理解したのちに実行すれば、きっと理想の円満離婚が実現できるはずです。
ここでは、
- 円満離婚したいと考える人の理由
- 円満離婚のメリット
- 円満離婚の切り出し方
などについて解説します。
円満離婚についてきちんと理解して、準備を進めていきましょう!
円満離婚とはどういう状態?
円満離婚とは、夫婦が揉めることなくスムーズに離婚が成立することです。
一般的な離婚というと「夫婦が揉めて喧嘩した後にようやく離婚成立」のイメージが強いと思います。しかし円満離婚では、お互いを尊重しつつ離婚するのが特徴です。離婚条件についても、一方に有利不利がなく、お互いに納得のいく条件にすり合わせるため、遺恨なく離婚できます。
円満離婚は、協議離婚にて成立します。協議離婚とは、夫婦の話し合いのみで成立する離婚のことです。離婚届に必要事項を記入・押印して役場に提出すれば、そのまま離婚となります。
なお、夫婦の協議で解決しない場合は、調停離婚・裁判離婚と移行することになるので注意しましょう。家庭裁判所を通じて話し合いや審判が行われるため、時間もお金も発生します。また、夫婦関係が大きく拗れる可能性が高いため、円満離婚は難しいでしょう。
円満離婚はありえない?意味不明?
夫婦関係が大きくこじれており、相手に対する憎悪が強い方にとっては、
「円満離婚なんて無理でしょ!」
「離婚時に仲良く話し合いができるのなら、離婚なんて考えていない!」
と思うことでしょう。
しかし円満離婚は、「離婚時に仲良くする」意味だけではありません。揉めずに話し合いが出来ることで、離婚成立までスムーズに進みますし、のちの新生活でもスッキリとした気分で迎えられることでしょう。
円満離婚では、ケンカ別れの離婚とは違い、メリットがたくさんあります(円満離婚のメリットについては後ほど詳しく解説します)。たとえ離婚前まで関係がこじれていたとしても、ぐっとこらえて、円満に持ち込んだほうが得策ですよ。
円満離婚したいと考える人の理由
円満離婚したいと悩む人は、どのような理由を抱えているのでしょうか。ここでは、Yahoo!知恵袋にて見つけた、円満離婚したいと悩む2つの質問をピックアップしました。
- (理由1)旦那のことは好きだが疲れた
- (理由2)表面上仲がいいがお互いに関心がない
(理由1)旦那のことは好きだが疲れた
離婚したい理由の多くが、「相手に愛情を感じられなくなった」だと思います。しかし中には、相手に愛情はあるけれども、一緒にいると疲れたから離婚したい、と悩む方もいます。
ここで紹介する知恵袋の質問者もまた、旦那に愛情はあるものの、その性格に疲れてしまったために円満離婚したいと嘆いています。
旦那のことは好きです。愛おしいとおもうことも時にあります。
離婚経験のある方の話を聞くと
気持ちが、あるうちは離婚出来ないよと言われ、何度も何度も考えました。
でもなんだか疲れてしまいました。
好きだけでは現実どうにもならないことが多すぎて。辛いことが多く憎しみが増えそうなのです。
引用:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12232188592?__ysp=5YaG5rqAIOmbouWpmg%3D%3D
旦那は気分のムラが激しい性格であり、機嫌が悪くなると口癖のように離婚話をふっかけてくるようです。質問者は冗談で返していましたが、何度も続くので、相手にするのも疲れてしまいました。そこで「本気で離婚したいの?」と問いかけたら、夫の機嫌が数日も悪くなる事態に。
そんな性格の持ち主の旦那だと、妻である質問者が疲れてしまって当然でしょう。
そこで質問者は、「離婚して夫婦の関係は解消するけども、普通に連絡を取り合ったり、子供とも自然に面会ができるような関係になりたい」と思い悩んでいる様子です。
確かに、円満離婚をすれば、離婚した後も旦那と比較的良好な関係を続けられる可能性は高いですね。相手に愛情はあるけど一緒に生活するのが苦痛なら、円満離婚は選択肢の1つでしょう。
(理由2)表面上仲がいいがお互いに関心がない
表面上では仲がいいように取り繕いつつも、本心では互いに関心がない、いわゆる「仮面夫婦」状態だと、結婚生活を続けるのに苦痛を感じる方も多いと思います。
Yahoo!知恵袋でも同じように、旦那に恋愛感情がないことが原因で、円満離婚したいと悩んでいる質問を見つけました。
旦那とは表面上仲良い方と思いますが、私が旦那に対して恋愛感情がないこと、旦那の方も私を愛してなかったり関心がないのが透けて見えることがきっかけですが、私自身性格が結婚に向いてないと感じはじめました。
引用:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12239740577?__ysp=5YaG5rqAIOmbouWpmuOBl%2BOBn%2BOBhA%3D%3D
この質問者は結婚5年目であり、1歳のお子さんがいます。どうやら片付けができない旦那の性格にも嫌気が差してしまった様子です。このようにお互いに愛情がない状態では、円満に離婚して関係を絶ちたい、と考えるのも仕方がないかもしれませんね。
しかし質問者は、子供の親権についても悩んでいる様子です。
また、親権は私(母親)で、今の旦那(父親)に時々会わせてあげれたら…と思いますが、私は精神障害者手帳2級で医師から働くなと言われており、生活保護は必至です。
引用:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12239740577?__ysp=5YaG5rqAIOmbouWpmuOBl%2BOBn%2BOBhA%3D%3D
このケースの場合に限っては、この方の状況や子供のことを考えると、離婚そのものが厳しいのかもしれませんね。円満離婚の前に、旦那としっかり話し合い、お互いに良いところを見つけ合うなど、関係を戻していく努力も必要でしょう。
円満離婚のメリット
円満離婚では、喧嘩別れのような離婚とは違って、以下のようなメリットがあります。
- すぐに離婚できる
- 離婚にかかる費用を抑えられる
- 新しい生活を気持ちよく始められる
それぞれについて、以下で詳しく見ていきましょう。
すぐに離婚できる
円満離婚は、夫婦の話し合いのみで成立します。いがみ合いがないため、離婚条件をスムーズに決められます。そして、離婚届に記入・押印するだけで終わるので、比較的スムーズに離婚が可能です。上手く行けば、最短1週間程度で離婚できるでしょう。
一方、調停離婚や裁判離婚となると、離婚成立までに時間がかかります。基本的に、1ヶ月に1回程しか話し合いの場が設けられません。そしてお互いの意見をまとまるのに難航しやすいため、最短でも数ヶ月、長くて1年ほどはかかります。
スピーディに離婚を成立させたいなら、円満離婚に持ち込んだほうが良いです。
離婚にかかる費用を抑えられる
円満離婚は基本的に夫婦だけの話し合いで解決するため、第三者の仲介は入りません。そのため、離婚の費用は必要ありません。
しかし、離婚時に揉めてしまって調停離婚や裁判離婚に移行すると、裁判所に対する費用が発生します。おおよそ、調停離婚は5,000円前後、裁判離婚は20,000円前後です。また、別途弁護士に依頼すると、さらに数万円ほど発生してしまいます。
離婚後の生活のことも考えると、できる限り離婚時の費用は抑えたいところですよね。円満離婚であれば、離婚時の費用で悩むことは少ないですよ。
新しい生活を気持ちよく始められる
お互いに揉めた状態で離婚すると、相手に対するストレスや不安などのモヤモヤした気持ちを抱えたままで新生活がスタートしてしまいます。一方、円満に話し合いができ、きちんとお互いに納得して離婚できれば、後悔やストレスを抱えずに、スッキリとした気持ちで新たな生活を迎えられます。
さらに子供がいる場合、子供が元旦那(元妻)と会うことに対しての心理的ストレスも少なくなります。あなたとしても気持ちよく子供を面会に送り出せますし、子供としても気持ちよく片親に会いに行けることでしょう。
円満離婚を成功させる方法
円満離婚には、メリットがたくさんあることをご紹介しました。では、円満離婚を成功させるにはどうすればいいのでしょうか。
ここでは、円満離婚の成功に大切なポイントを4つご紹介します。
- 養育費や財産分与は妥当な金額にする
- 子供との面会は親が決めない
- 慰謝料は弁護士に決めてもらう
- 離婚条件は公正証書に残しておく
養育費や財産分与は妥当な金額にする
離婚時には、お互いが今まで築いた財産を分け合う「財産分与」や、子供がいる場合は「養育費」などを、話し合いで決める必要があります。その際には、決して高望みや妥協をせず、適切な金額を提案するようにしましょう。
お金がたくさん欲しいと高望みしてしまえば、相手と揉める原因となります。逆に、早く離婚したいがために妥協してしまうのも、「もっと貰っておけばよかった」との後悔に繋がりやすいため、おすすめしません。
お互いに納得いく金額にするためには、相場や根拠に基づいた金額設定にすることが重要です。
以下にて、
- 養育費の決め方
- 財産分与の方法
をご紹介しますので、参考にしてください。
養育費の決め方
養育費は、子供が不自由なく育っていくために必要なお金です。その金額を決める際に参考となるのが、「養育費算定表」です。これは裁判所が公表しているもので、子供の人数・年齢・お互いの年収によって、相場が把握できます。
この表を参考にしながら、月々にいくらの養育費が妥当かを話し合いましょう。
財産分与の方法
財産分与とは、婚姻中に2人で築いた財産を分配することです。分配割合は原則的に折半ですが、話し合いで自由に決められます。
財産分与の主な流れは以下の通りです。
- 対象となる資産を全て洗い出す
- 分配方法(分配の割合、誰が何を取得するか、など)を話し合う
- お互いに納得できたら、そのとおりに分配する
対象となるのは、現金や預貯金はもちろん、家や自動車といった高額なものも含まれます。
とくに家については、高価なために揉めやすい財産の1つです。スムーズに決めるためにも、家の価格をあらかじめ調べておくと安心です。
住宅ローンを組んだ持ち家の財産分与については以下の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。
子供との面会は親が決めない
離れ離れになった片親と子供には、お互いに面会交流できる権利があります。離婚時には、子供との面会交流について、きちんと決めましょう。子供と離れるのが寂しい、と考えている相手にとっても離婚に合意しやすくなり、円満離婚が成立しやすくなります。
また、子供と離れた親が再開する機会を作るのは、子供の健やかな成長のためにもとても大切です。たとえあなたが別れた配偶者と会わせたくない、と思っていても、子供には「たった一人の父親(母親)」であることに変わりはありません。なるべく子供と元配偶者と交流する機会を作りましょう。
ただし、面会交流の頻度や場所などは、なるべく子供の希望に沿うようにしてください。子供が会いたいと思ったときに面会できるようにすれば、子供もきっと満足してくれますよ。
慰謝料は弁護士に決めてもらう
もしも相手のDVや不倫が原因で離婚するのなら、離婚時に慰謝料を取っておきたいものです。確実な証拠さえ揃っていれば、相手に請求できます。
しかし、夫婦だけの協議で納得のいく金額を決めるのは難しいものです。お互いに希望金額の相違があれば揉めてしまい、円満離婚の成立が難しくなります。
そんなときにおすすめなのが、弁護士への依頼です。弁護士が仲介に入ってくれて、夫婦の事情を考慮しつつ、妥当な金額を提示してくれます。夫婦が直接話し合わなくて良いため、揉めることなくスムーズに決まることでしょう。
もしも費用面などが心配であれば、無料相談を利用してみるのもおすすめです。
離婚条件は公正証書に残しておく
夫婦でしっかりと話し合いができ、納得のいく離婚条件が決まり、無事に円満離婚ができたとしても、公正証書は作成しておくことをおすすめします。
養育費や慰謝料などを口約束のみで決めた場合、もしも離婚後にその約束が履行されなかったら、大きなトラブルの原因に。せっかく円満で離婚できたのに、これでは余計にストレスがかかってしまいますよね。そこで、公正証書を作成しておき、確実に支払ってくれるようにしておくのです。
公正証書とは、離婚時に決めた約束事を、公的な書類として作成した書類のことです。公証役場にて公証人が法律に則りつつ作成してくれるため、証明力が高いです。そして、もしも相手が約束を履行しなかった場合、強制執行が可能となります。
離婚後のトラブルも防ぐために、ぜひ公正証書を作成しておきましょう。
円満離婚の切り出し方
円満離婚は切り出し方も重要です。ここでは、切り出し方のポイントを3つご紹介します。
- お互いが冷静なタイミングに離婚を切り出す
- 協議中も常に冷静でいる
- お金を貯めてから切り出すのも1つ
離婚を切り出す前には、ぜひこれらのポイントを意識してみてください。
お互いが冷静なタイミングに離婚を切り出す
切り出し方で一番重要なのが、「お互いに冷静なタイミング」を選ぶことです。
どちらか一方が感情的になっているときに離婚話を持ちかけても、円満な話し合いなど到底不可能です。喧嘩のついでに離婚話を切り出すのは最悪なタイミングですから、避けましょう。
最適なタイミングは、相手が一番リラックスしている時間帯です。たとえば、お風呂あがりに一杯嗜んでいるとき、一人自室にこもっているとき、など。そしてあなた自身も、気持ちに余裕がある時間帯を選びましょう。
いざ離婚話を切り出す際には、はっきりとストレートに告げることが大事です。遠回しに離婚を告げても、相手に上手く伝わらず、冗談だと思われる可能性もあります。はっきりと「離婚してください」と告げれば、相手にもその本気度が伝わるはずです。
協議中も常に冷静でいる
離婚話を切り出したとき、もしかしたら相手は逆上したり、挑発したりするかもしれません。そんなときでも、あなたは冷静さを失ってはいけません。感情は抑えて、しっかり向き合うように心がけましょう。すると、相手も次第に落ち着いてくると思います。
協議中は、以下のポイントも抑えておくと、円満に話し合いが進みやすくなります。
- 相手の意見をしっかりと聴く
- 相手の気持ちに寄り添い、傷つけるようなセリフは言わない。
- 焦らずじっくりと向き合う
- 課題があれば、1つずつ慎重に決めていく
自分の都合や感情を押し付けず、相手の意見も尊重しながら、話し合いに臨みましょう。
お金を貯めてから切り出すのも一つ
円満に離婚するためには冷静であることがポイントだとお伝えしましたが、そのためには自分の心に余裕を持っていくことも大切です。
もしもあなたが離婚後の金銭的な不安を抱えているのなら、先に貯蓄を確保しておくと良いでしょう。自然と気持ちにゆとりが生まれ、冷静な話し合いに持ち込みやすくなります。
貯金は、最低でも「無収入でも半年は生きていける額(+50万円)」が目安です。
今現在、1ヶ月にどのくらいの生活費(食費・光熱費・日用品・医療費など)が発生しているのか把握しましょう。すると、離婚後に一人または子どもと一緒に暮らすときに、1ヶ月にどのくらいの生活費が必要となるのか、なんとなく掴めると思います。そのおおよその生活費を、半年分ほど貯めておくのです。
そして、離婚後に新しく家を借りるのであれば、プラス50万円は用意しておきたいところです。この50万円は、新居を借りる際の家賃・敷金・礼金、新しい家電を揃える費用、引っ越し代などです。
- ただし地域によって家賃は大きく変動します。とくに都心の方は家賃が高い傾向にあるため、新居に100万円ほど必要となるケースも。事前にどのくらいの家賃が必要なのか確認しておくと良いでしょう
もしも貯金が全くない、または安定した収入源がないのであれば、仕事を探すのも手です。なるべく安定した職業で、給料や福利厚生の条件が良いところが好ましいですね。
まとめ|円満離婚ができれば時間もお金もかからない
今回ご紹介した中でも、とくに重要なポイントは以下の3つです。
- 円満離婚にはメリットがたくさん。たとえ相手のことが心底嫌いでも、なるべく円満に離婚話ができるようにすると良い
- 離婚を切り出すときや協議中は、なるべく冷静になるように努める。そして相手の意見も尊重しつつ、お互いに納得のいく条件になるようにすること
- 円満離婚したいけどお金の面で不安な方は、家の値段を調べておくと具体的な計画が立てやすくなる
離婚時に揉めてしまうと、離婚後の再スタートにも悪影響が出てしまいます。相手に対する不満やストレスはグッと堪えて、冷静に話し合いをしましょう。
なお、養育費や財産分与などの金額については、とくに揉めやすいです。相場をしっかりと確認し、相手の意向も尊重しながら、慎重に進めましょう。
円満離婚を目指して、スッキリとした気分で新生活を迎えてくださいね。