「不貞による慰謝料の請求に証拠は必要なの?」
「有効な証拠には何があるの?」
パートナーの浮気や不倫は、とても許しがたいものですよね。そんなとき、精神的苦痛を受けたとして、慰謝料を請求した上で離婚したいと考える人も多いことでしょう。
慰謝料を請求する前には、有力な証拠を集めましょう。証拠があれば、相手は言い逃れができず、確実に慰謝料を得ることができますよ。
ここでは、
- 不貞行為の慰謝料請求に有効な証拠となるものリスト10個
- 浮気や不倫の証拠を掴むにあたっての注意点
- 浮気・不倫の証拠を掴むにあたってよくある質問
などについて、解説します。
慰謝料請求に有効な証拠を掴んで、有利な交渉に持ち込みましょう。
不貞行為で離婚・慰謝料請求できる条件
浮気や不倫は、不貞行為に該当します。不貞行為とは、パートナー以外の異性と性的・肉体的な関係をもつことです。これは、「故意にパートナーの権利・利害を侵害した(精神的苦痛を与えた)」として不法行為とみなされるため、慰謝料の支払い請求が民法上でも認められています。
(不法行為による損害賠償)
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
参考:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089
ただし慰謝料の請求時には、有力な証拠の提示が条件です。証拠がなければ、パートナーに慰謝料請求しても拒否されてしまいます。また裁判においても、証拠が不十分だと、単なる憶測や推測であると棄却されてしまうでしょう。第三者にもパートナーの不貞行為の事実を証明するためにも、証拠は必要なのです。
有力な証拠は、「浮気・不倫相手との肉体関係(性行為)があった事実が確認できるもの」です。ただ2人きりで会っただけ・仲の良いメッセージをやり取りしただけ・食事や映画に行っただけ、では証拠としては不十分。性行為の写真や動画や、性行為をしたことが分かる文面などが、有力な証拠となるのです。
慰謝料請求を確実に成功させたいなら、肉体関係の事実を証明できる証拠を必ず確保しましょう。
不貞行為の慰謝料請求に有効な証拠となるものリスト10個
上記で解説したように、不貞行為による慰謝料を請求する前に、肉体関係の事実がわかる証拠を用意しましょう。有効となりえる証拠には、主に以下のようなものがあります。
- 動画・写真
- 浮気や不倫を自白した録音や書面
- LINE(メール・チャットアプリ・SMSなど)
- 通話履歴
- ホテルの領収書
- クレジットカード明細書
- カーナビの履歴
- 交通系ICカードの履歴
- スマホのカレンダーやスケジュール帳
- 探偵事務所・興信所の調査報告書
以下、それぞれについて詳しく解説します。
動画・写真
不貞行為の証拠として一番優れているのが、動画や写真です。決定的な場面を捉えることができれば、決して言い逃れのできない、確実な証拠となるでしょう。
動画や写真は、異性相手との肉体関係が確認できるものが有効です。仲良く手をつないでいる・デートしている・複数人と食事をしている写真や動画では、証拠となりませんので注意してください。
たとえば、以下のような写真や動画が最適です。
- 性行為の場面が写っている
- ホテルに出入りしている様子
- どちらかの自宅に宿泊している様子
なお、画質が悪くて顔がはっきりと写っていない、撮影時刻がわからないようなものは、証拠として弱くなるので注意してください。なるべく画質が綺麗なもので、年月日・時刻が確認できるようにしましょう。
浮気や不倫を自白した録音や書面
パートナーが浮気や不倫を自白したのなら、その音声を録音、または自認書を作成しましょう。これらは有力な証拠となります。
録音や自認書には、肉体関係の事実がわかるようにしましょう。「浮気・不倫しました」だけでは、証拠として弱くなります。できるかぎり、以下のように具体的な内容を残すのがベストです。
- 浮気や不倫相手の情報(名前、関係、どういうきっかけで知り合ったか、など)
- どれくらいの頻度で会っていたか
- 性交渉の時期、場所、回数など
そして、自白中にこちらから脅すような発言をするのはやめましょう。「向こうから脅された」と、逆にパートナーから訴えられる可能性があるためです。
LINE(メール・チャットアプリ・SMSなど)
相手のスマホに届いたLINEのポップアップ表示などを見て、不倫や浮気に気づいた、というケースも多いと思います。こうした文面も、浮気や不倫の証拠としてなり得ます。
しかしこれも、単なる日常的なやり取りでは証拠になりません。何度も解説しているように、「肉体関係の事実が推測できること」が必須となります。
たとえば、以下のような内容が証拠となり得ます。
- ホテルに2人で宿泊したことがわかる文面
「昨日泊まったホテルは最高だったね」「また今度もあのホテルに泊まろう」など - 性行為をしたことがわかる文面
「昨日のエッチは気持ちよかった」「次の性行為は○○しよう」など
ただし、スマホの中身を勝手に見るのはおすすめしません。プライバシーを侵害したとして、逆に訴えられてしまう可能性があります。
中身は見ないように、スマホ画面のトップに表示されたポップアップだけを、証拠として写真に撮っておくと良いでしょう。
通話履歴
浮気・不倫相手と頻繁に長時間通話していたり、夜中の不自然な時間に何度も通話履歴が残っている場合は、記録しておきましょう。
ただし、通話履歴は単なる通信の記録でしかありません。通話内容まではわからないため、これだけでは証拠として非常に弱いです。その他の証拠と上手に組み合わせる必要があります。
ホテルの領収書
ホテルに宿泊した領収書も、証拠となりえる可能性はあります。
しかし、ホテルの明細書には、代表者1人の名前や宿泊人数しか書かれません。誰と行ったのかがわからず、不貞行為の事実を証明するのは難しいです。
こちらも、その他の証拠と合わせると効果的です。
クレジットカード明細書
クレジットカードの明細書には、利用した日時・店名・金額が記載されます。そこに、見覚えのないホテルやレストラン、映画などを利用した記録があれば、不貞行為が疑われます。
しかし、浮気や不倫の可能性は推察できるものの、肉体関係まではわかりません。明細書だけでは証拠として不十分ですが、その他の証拠の裏付けとして利用できる可能性はあります。
クレジットカード明細に怪しい履歴があれば、なるべく集めておきましょう。
カーナビの履歴
カーナビに残っている「目的地検索履歴」「走行履歴」から、浮気や不倫を疑うケースもよく見られます。
普段は行かない遊園地やレストランなどを検索していたり、会社とは真逆の方面に頻繁に行っていたり、ホテル街に通っている履歴があれば、とっておきたいものです。
場合によっては、GPSデータより、浮気・不倫相手の家が判明することもあります。
ただし、これだけでは証拠として不足しますので、他の証拠を集める必要があります。
交通系ICカードの履歴
・会社とは真逆の方向に移動している
・ホテル街で定期的に下車している
・心当たりのない駅に頻繁に行き来している
交通系ICカードの履歴に、上記に該当するものがあれば、不倫や浮気が推測できます。
ICカードの履歴は、駅の券売機にて確認可能です。モバイルのICカードを利用しているなら、WEBの会員サイトや専用アプリからでも、履歴が閲覧できます。
しかし、これは「行動の履歴」が追跡できるだけなので、不貞行為の証拠としてはやはり弱くなります。
スマホのカレンダーやスケジュール帳
スマホのカレンダーやスケジュール帳に、女性のニックネームや謎のイニシャル・暗号・数字や、心当たりのない飲食店やデートスポットがあれば、怪しいですね。もしも頻繁に出てくるようであれば、不貞行為をしている証拠として活用できる可能性はあります。
もしもスケジュール帳などで不審な点を発見したら、写真に撮っておくと良いでしょう。
探偵事務所・興信所の調査報告書
最も安全かつ確実な方法が、探偵事務所や興信所に調査を依頼して、調査報告書をもらうことです。
探偵事務所・興信所に依頼すると、合法的な調査方法によって、慰謝料請求に有利な証拠を集めてくれます。そして最後に、調査の結果をまとめた調査報告書がもらえます。これは、裁判においても、客観的に説得力のある証拠として認められています。
依頼費用は数十万円からと高額ですが、慰謝料を請求することを考えれば十分に元は取れるでしょう。有力な証拠を確実に掴めるためにも、調査報告書はおすすめです。
おすすめは、「街角相談所-探偵-」です。
街角相談所-探偵-は、探偵事務所を比較することで相場の20-40%割引価格で調査を依頼できるサービスです。確実な証拠を、コストをかけずに掴むためにも、「街角相談所-探偵-」を活用してみてはいかがでしょうか。
浮気や不倫の証拠を掴むにあたっての注意点
不貞行為(浮気や不倫)の証拠を、自分で調査して掴もうと考えているのなら、以下の3点に注意しましょう。
確信がないうちは問い詰めない
証拠を集めていくと、パートナーの不貞行為の数々を嫌でも目にしなければなりません。ついつい、パートナーに問い詰めたくなることでしょう。
しかし、有力な証拠が手元にない状態でパートナーに問いただしてはいけません。証拠が不十分だと相手に悟られれば、強気に反論してくることでしょう。そして、証拠を消されたり、逆に訴えられたりする可能性もあり、あなたが不利となります。
肉体関係の事実がはっきりと分かる証拠を掴むまでは、パートナーに問い詰めるのは控えてください。たとえ苛立ちが湧いたとしても、ぐっとこらえて、有力な証拠を集めることに徹しましょう。
盗聴や盗撮・不法侵入に注意
証拠を集めようと躍起になったあまり、違法行為に触れてしまうケースがあるので注意しましょう。違法に集めたものでは、裁判でも証拠として認められにくくなりますし、逆にパートナーから訴えられてしまいます。
たとえば以下の行為は、違法行為に該当します。
- スマホ、かばん、財布の中身を勝手に覗く(プライバシーの侵害)
- 親展と書かれているクレジットカード明細などを勝手に見る(信書開封罪)
- IDやパスワードを使用してSNSにログインなどする(不正アクセス禁止法)
- 不倫、浮気相手の土地や家屋に侵入する(住居侵入罪)
- 夫のかばんや車に盗聴器を仕込む(盗撮、盗聴)
ついついやりがちですが、決して行わないようにしましょう。
証拠の捏造はしない
不倫や浮気の確実な証拠が得られないからといって、自分で証拠を作り出すのは絶対にNGです。たとえば、写真を勝手に加工する、動画や録音を編集する、文章やメールを偽造する、などです。
こうした行為は、不法行為で罪に問われるので、注意しましょう。
不貞(浮気・不倫)の証拠を掴むにあたってよくある質問
浮気や不倫の証拠を掴む際によくある質問として、以下3点をピックアップしました。該当する質問があれば、ぜひ参考にしてくださいね。
まとめ|自力で不貞の証拠を掴むのはリスクが伴う
今回ご紹介した中でも、とくに重要なポイントは以下の3点です。
- 不貞行為を証明するためには、肉体関係の事実がわかるものが必要。単なるデートや仲の良い様子だけでは証拠としては不十分。
- 有力な証拠を掴むまでは、パートナーに問い詰めないこと。証拠がないと逆に相手に訴えられてしまい、不利となる。
- 証拠を自分で集めようとすれば、違法行為に触れる可能性がある。犯罪者にならないために、探偵事務所を活用するのがおすすめ
慰謝料を請求する際の証拠は、自分だけで集めようと思うと、なかなか難しいものです。場合によっては違法行為を犯してしまい、あなたが一気に不利になることもよくあります。
安全かつ確実に証拠を掴むためにも、探偵事務所の利用はおすすめですよ。
でも、探偵事務所と聞くと「高いのでは…?」「今持っている証拠でなんとかならないかな」と考える人も多いのではないでしょうか。そんな時におすすめなのが、「街角相談所-探偵-」です。
街角相談所-探偵-は、探偵事務所を比較することで相場の20-40%割引価格で調査を依頼できるサービスです。また、もし現時点で手持ちの証拠を活用したいと考えている場合も、それが利用できるかどうかを判定してくれます。
不貞行為の証拠を掴むことができれば、パートナー及びその不倫相手から慰謝料を取ることができます。確実な証拠を、コストをかけずに掴むためにも、「街角相談所-探偵-」を活用してみてはいかがでしょうか。