知らないと後悔する「持ち家」に関する離婚準備とは?

夫が家事育児に非協力、ありもしない浮気の疑いをかけられ調停を経て裁判離婚

夫が家事育児に非協力、ありもしない浮気の疑いをかけられ調停を経て裁判離婚

今回インタビューに答えていただいたのは、家事育児に非協力なうえに、ありもしない浮気の疑いをかけられ、裁判のうえ離婚したという離婚当時49歳の女性です。
調停から裁判離婚を経験し、3年半の間の離婚協議を経験しています。

当サイトでは、離婚経験者の方にアンケート形式で離婚の体験についてお答えいただいています。
似たような境遇にあるという方は、ぜひ参考にしてみてください。

離婚時の状況
  • 結婚生活13年の末に離婚
  • 年齢:49歳
  • 職業:自営業
  • 相手の年齢:49歳
  • 相手の職業:会社役員
  • 子供:男の子(10歳)、女の子(10歳)
目次

遠距離恋愛になることをきっかけに結婚

–元旦那様との出会いと結婚に至った経緯を教えてください

私の友人(女性)の友人(男性)の仲間が彼でした。友人たちが飲み会をセッティングしてくれた席で出会いました。

初めて会った日はまったく意識しませんでしたが、その後定期的に4人で飲みに行くようになり、家が同じ方向の彼と私は遅くなるとタクシーで帰ることが時々ありました。そのうちに仲良くなり、2人で飲みに行くようになって、話が合う所に徐々に惹かれはじめ付き合うことになりました。

付き合い始めて半年ほど経った頃に彼が地元の支店に異動することになり、お互い30代半ばだったこともあって遠距離恋愛は考えらえず、結婚することにしました。

家事育児に非協力、ありもしない浮気の疑いをかけてきた

–なぜ、離婚することになったのか、原因を教えてください

子供が3歳になって託児所に預けられるようになったのを機に私はフリーランスで仕事をするようになりました。予想より早く仕事が軌道に乗りほぼフルタイムで働くようになったのですが、「好きな時に好きな仕事をしているのがうらやましい」と夫が言い出し、さらに会社を突然辞めて資格を取るための夜間専門学校に通い出しました。

家に入れるお金は数万円で家事育児は100%私が負担という状況になりましたが、通学するのは2年と分かっていたため何とかやりくりしようと前向きに過ごしていました。が、夫はそのうち、私が仕事相手や協働している会社の担当者などの男性と電話やLINEのやり取りをしていると「浮気をしているんじゃないか?」と疑うようになり、携帯電話を勝手に見たり共用パソコンからSNSをのぞくなどの行為が増えました。

家事育児をしながらフルタイムで働いているのにそんなふうに疑われ続けるとさすがに腹立たしく、家事育児の分担をお願いしても「課題が忙しい」などと聞き入れてもらえず、何度か交渉していると「うるさい、もう離婚したい」と言われて気持ちが切れてしまいました。

この一言で目が覚め、何度か話し合いを持ったものの気持ちが戻らなかったので別居しその後離婚しました。

–離婚を告げられた時、どのような反応をしましたか?

初めに離婚という言葉を口にしたのは夫で、家事育児の分担に不満があったとはいえ私は離婚することなど考えてもいなかったので、まさに青天の霹靂という感じでした。

しかし、その後何度か話し合いをするうちに夫婦として協力しながら家庭を維持していく姿勢が見られないこと、仕事相手と話しているだけで浮気を疑われることなどから嫌気がさして今度は私からも「じゃあ離婚しよう」と答えました。

すると夫は「子供は置いて一人で出ていけ」「財産分与はしない」などと言い出し、話し合いになりませんでした。

1年半の離婚調停は不成立。その後、1年半の裁判でようやく決着

–離婚の協議はすぐにまとまりましたか? それとも、時間がかかり大変なものでしたか?

関係が悪くなってから、当初は改善したかったので私から毎回話し合いを求めていましたが夫は応じず。うんざりして私も離婚に同意すると、夫は態度を変えて「離婚しない」と言い出しました。

話し合いをしたくても「話すことはない」と言いますし、子どもたちが寝た後やっと話し合いの状況が整っても「離婚できるならしてみろ」「子供は渡さない」と言うばかりで建設的な話し合いがまったくできませんでした。私の両親と義母に相談しましたが、聞く耳を持たないので話し合いは進まず。

その割に「浮気者」「大して稼いでないのに偉そうにするな」などと私への暴言はエスカレートするので、修復は無理と判断し、離婚前提で子供を連れて家を出ました。別居後は調停を申し立て、約1年半調停を続けましたが不成立に。

その後提訴して約1年訴訟を行い、夫が和解案を受け入れたため和解離婚しました。別居して離婚まで3年半かかりとても大変でした。

–「親権」や「養育費」についてはどのようになりましたか?

第一審の和解案では親権は私、養育費は月5万円で判決が出ました。夫が不服として控訴しましたが、第二審では棄却されたので第一審の判決が確定しました。

調停から双方が親権を主張しましたが、終始私が親権者であることが妥当という流れで推移していたと思います。養育費については、会社役員の夫が調停中に役員報酬を減額し、所得を可能な限り抑える工作をしてきたため、想定より少ない金額で決まってしまいました。

役員や自営業の真の所得を証明するのは非常に難しいので策が必要です。

信用してもらえない人と一緒にいるのは苦痛だったから後悔はない

–離婚してよかったことを教えてください

私の場合は離婚から時間が経っていませんのでまだよかったことの実感があまりありませんが、別居期間が長かったのでその経験から言うと、夫と顔を合わせることがない分ストレスは減りました。

いわれのない疑いをかけられて携帯電話やSNSをのぞき見されているのは非常にストレスが大きく、同じ屋根の下で暮らすこと自体が苦しかったので、その苦しさがなくなっただけでもよかったです。

自分の思うようにスケジュールを組めるのも気が楽です。同居時は夫の都合に振り回されていましたが、別居後は1人なので気にする相手がいない分自由に予定を入れられて過ごしやすいです。

–離婚して辛いと感じたことを教えてください

小学生の子供が二人いるため、まだ何かと手がかかります。夫は家事育児の分担はほとんどしませんでしたが、休日に子供たちと一緒にいてくれれば仕事には出やすかったため、離婚した後はそれがしにくい点がネックです。

取引先と調整して、仕事は平日に固め週末はできるだけ家にいるようにするシフトに落ち着くまで半年近くかかりました。また今後の子どもたちの教育を自分1人でできるのかという不安は常にあります。

ひとり親だと目が届かない部分がどうしてもできるため、フォローしてあげられないのではないかという点が心配です。

–離婚して正解だと感じますか? それとも後悔の方が大きいですか?

正解かどうかは正直まだ分かりません。別居期間は長いですが離婚してまだ時間が経っておらず、生活自体は変わりませんが自分が世帯主になって子供たちを養っていかなければいけないので責任は強く感じます。

しかし結婚生活の最後の1~2年を思い出すと、信用してもらえない相手と一緒にいることのつらさがとても大きく、相手との関係性が改善する余地もなかったので、結果的には離婚して正解だったのだろうなと思います。後悔はありません。

今後は交際はしても再婚はしない

–現在は再婚していますか?

離婚してまだ数ヶ月ですので再婚はしていません。今後もするつもりはありません。

離婚しても子供の両親は夫と私であることに変わりはないので、それ以外の誰かを父や母として受け入れてもらう努力を子供たちに押しつけるのは違うかなと思っています

心を許し合える相手がいたらいいなとは思いますが、その気持ちが再婚という形には結びつかないです。今後そういう相手が現れるとしても、おそらく交際相手どまりで再婚はしないと思います。

状況は人によって違うので結局は自分が決断すること

–離婚経験者として、現在、離婚を悩んでいる人に向けてアドバイスをお願いします

私が揉めている間、信頼できる友人数人にいろいろと相談していましたが、離婚を考えるきっかけや理由や状況は本当に人それぞれなので、どんなにいろんなアドバイスをされても結局は自分が決めるしかないのだと感じました。それはとても孤独でつらいことではありますが、そこを乗り越えてでも離婚したいと思えるなら離婚後も頑張れると思います。

安易に決めてしまうよりも、ある程度時間をかけて本当に離婚すべき状況なのかを考えて、少しずつ進めていくほうが離婚後に「こんなはずではなかった」と後悔することは少なく、前向きに生きていけるのではないかと思います。

調査方法:アンケートサイトにて質問
調査日:2020年11月7日

多くの夫婦がやっている「持ち家」に関する離婚準備

離婚後に後悔することの一つが、「持ち家」に関する離婚準備を怠ってしまうことです。
大きな後悔をする前に、離婚を切り出す前に学んでおきましょう。

夫が家事育児に非協力、ありもしない浮気の疑いをかけられ調停を経て裁判離婚

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