今回インタビューに答えていただいたのは、元旦那様が仕事を失ったことをきっかけに生活がおかしくなり離婚したという、離婚当時47歳の女性です。
当サイトでは、離婚経験者の方にアンケート形式で離婚の体験についてお答えいただいています。
似たような境遇にあるという方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 結婚生活17年の末に離婚
- 年齢:47歳
- 職業:ヨガインストラクター
- 相手の年齢:53歳
- 相手の職業:建設業
- 子供:1人(女の子 17歳)
元夫は勤め先の飲食店のお客さんだった
–元旦那様との出会いと結婚に至った経緯を教えてください
わたしが勤めていた飲食店で元夫と出会いました。元夫はお客さんです。
惹かれたところは誰とでも仲良くやっていける明るい性格と物事にこだわらずあっけらかんとしてるところ。わたしは物事を深く考えすぎるので真逆の性格が魅力的でした。
結婚の決め手になったことは、わたしが実家を出てひとり暮らしをはじめたこと。付き合いもそこそこ長かったためそのタイミングで一緒に住むことになりました。同棲して半年ほどで入籍しました。
元夫の会社が潰れてお金がないはずなのに、飲んで帰ってくる様子に不信感が募っていった
–なぜ、離婚することになったのか、原因を教えてください
離婚の原因は、まず元夫の会社がなくなったことでした。本社や別の支店で残っているところはありましたが元夫が勤めていたところはなくなってしまって。そんなこと夢にも思っていなかったので少し前に分譲マンションを買ってしまいました。買って1年くらいで仕事がなくなってしまいマンションのローンを滞納するようになってしまったのです。
自宅にいると支払いの電話がかかってきてわたしはノイローゼになりそうでした。夫はほとんど家に帰ってこなかったので取り立ての電話におびえるのはいつもわたしと娘。お金がないため娘は好きな習い事をやめたり、娘へお小遣いを満足に渡せなかったり本当にかわいそうなことをしてしまいました。
わたしが日々の雑務や家事に奮闘していても元夫は出せるお金もないはずなのに居酒屋などでお酒を飲んで深夜帰宅・・・。たまの息抜きではなく飲んでいる日のほうが多かったのです。わたしは家計の管理を任せられず元夫がお金の管理をしていて、通帳さえも見せてもらえなかったためとにかく不安でした。独立して仕事をしていくとは言っても自宅で仕事らしいことをしているところはほぼ見たことがなく、日に日に不信感が募っていったのです。
–離婚を告げられた時、あなたはどのような反応をしましたか?
離婚したいと元夫から言われました。その時期は元夫もノイローゼ気味でアルコールが手放せなくなっていたんですね。家の中のものを投げたり壊したりし始めてとうとうわたしにも手を上げるようになったため娘を連れて実家へ行きました。
慌ててマンションを出たので必要なものを持ちに戻ったとき、元夫から離婚したいと言われ離婚届にサインもしてありました。わたしはこうなるのを予想していたし別れた方がお互いのためだと思っていたので驚きませんでした。
お金がない人からは養育費は取れない
–離婚の協議はすぐにまとまりましたか? それとも、時間がかかり大変なものでしたか?
協議という協議はしていないんですよ。家庭裁判所に相談に行ってもお金のない人からお金を取ることはできません。娘の養育費だけはなんとかしたかったけど現状養育費なんて出せる感じではなく・・・。
飲みに行くお金があるんだから養育費くらい出せるだろうと思うかもしれませんが、友人のおごりやツケで飲むことが多い人なので、お金のことに関しては何も期待してはいけないと思い家庭裁判所を通さずお互いの両親を交えて、結局舅がある程度のお金を用意することでそれを頂いて離婚届を提出しました。
—「親権」や「養育費」についてはどのようになりましたか?
親権はもちろんわたしです。親権について元夫は一言も言いませんでした。
ノイローゼ気味になっている人間が子育てなど出来るはずなく親権についてはまったくもめていません。養育費はもらっていません。ただの一度もです。
舅から離婚届を出す前にある程度のお金を受け取っただけ。手切れ金のような印象でした。お金はまったく期待していなかったのでそれでよしにしました。
子供の教育のためにも離婚して正解だった
–離婚してよかったことを教えてください
離婚して分譲マンションから出てそのマンションは競売にかけられることになったので元夫もそこから出ました。ローンの取り立てがなくなっただけでも良かったです。
実家に戻って子育てに専念させてもらうことが出来ました。家族は味方になってくれたし子育てにも協力的で有り難かったです。
それから市の補助が受けられるのでその申請をしました。実家を出て娘と二人暮らしになってからは市からの補助金に助けられました。医療費も補助して頂けて助かりました。
–離婚して辛いと感じたことを教えてください
離婚を辛いと感じたことはほとんどなかったです。暴力を振るわれたりものを壊されたりしながら一緒にいるよりも娘と二人生きる方がいいでしょう。
ただ、卒業式や入学式に父親がくることが増えていて、そういう様子を見てると仲むつまじくていいな~と少しだけ辛くなりました。娘はそういう親子を見てどう感じているのかそれも気になりましたがあえて口に出しませんでした。そういうとき以外で離婚して本当に悲しいとか辛いと思ったことはないです。
–離婚して正解だと感じますか? それとも後悔の方が大きいですか?
わたしは離婚して正解です。あのままいても毎日地獄でしょう。娘の教育にも悪いはずです。仲の悪い両親が毎日ケンカしているのを見てすくすく育つはずないですからね。離婚したことの後悔はありません。
市の補助を受けられたことは本当に有り難くとくに健康を害することもなく母子共に健康でやってこれました。離婚して良かったと娘も思っていますし、わたしの事情を知る人は皆離婚して正解だと言います。人生はそんなに長くないので苦しい環境に身を置くことはないのです。
娘との生活が幸せだから再婚はない
–現在は再婚していますか?
再婚はしていません。離婚後付き合った人もいません。娘と二人で暮すことがわたしの幸せなのでこれからも再婚はしないかもしれません。娘が結婚してわたしがひとりになったときは再婚を考えるかもしれませんがそんなことはずっと先のこと。再婚は現時点で希望していませんよ。
娘も男女のことが分かる年齢ですからもし運命の人が現れても再婚などは出来ません。安定している生活を自ら壊すことはないでしょう?今が幸せだから再婚は必要ないのです。
我慢してまで結婚を維持する必要はない
–離婚経験者として、現在、離婚を悩んでいる人に向けてアドバイスをお願いします
わたしがアドバイスできるとしたら「自分をダメにしてまで結婚を維持することはない」ということですね。精神的なダメージってジワジワと襲いかかってきて体の健康まで蝕みます。脳が受けたダメージは脳だけにとどまらないんですね。
お子さんがいるのであればお子さんの精神面も考えましょう。子供は見ていないフリをしていてもしっかり見て感じ取っています。子供には大人の事情が分からないという人がいますがそれは違います。たとえ幼くても両親の仲が悪いことはわかりますし、いがみ合っている様子を見てしまえば後に残ります。だから無理だと思ったら離婚して良いのです。
調査方法:アンケートサイトにて質問
調査日:2021年6月5日